2011年1月22日土曜日

サポニンと糖尿病の関係

サポニン (saponin) とは、ステロイド、ステロイドアルカロイド(窒素原子を含むステロイド)、
あるいはトリテルペンの配糖体で、水に溶けて石鹸様の発泡作用を示す物質の総称である。



多くの植物に含まれ、また一部の棘皮動物(ヒトデ、ナマコ)の体内にも含まれる。界面活性作用が
あるため細胞膜を破壊する性質があり、血液に入った場合には赤血球を破壊(溶血作用)したり、
水に溶かすと水生動物の鰓の表面を傷つけることから魚毒性を発揮するものもある。



サポニンはヒトの食物中で必要な高比重リポ蛋白つまりコレステロールの吸収を阻害したりする。
こうした生理活性を持つ物質の常で作用の強いものにはしばしば経口毒性があり、蕁麻疹や
多型浸出性紅斑を起こす。


特に毒性の強いものはサポトキシンと呼ばれる。構造の類似した物質でも、強心配糖体
(ジギタリスのジギトキシン、ジゴキシンなど)や植物ステロール配糖体は普通サポニン
には含めない。血液に対する溶血性を調べる実験においては、陽性対照薬として使用される
ことがある。


サポニンが含まれる植物には次のようなものがある。

サイカチ、ダイズ、アズキ、ナタマメ、キバナオウギ(黄耆)
ムクロジ、トチノキ
サボンソウ
ジギタリス(ジギトニン)
ブドウ(果皮)
オリーブ
オタネニンジン(朝鮮人参)など(ジンセノシド)
キキョウ
セネガ
カラスビシャク(半夏)


漢方薬などの生薬にはサポニンを含むものが多い。特に界面活性作用を利用した
去痰薬(キキョウ、ハンゲ、セネガなど)がよく知られるが、ほかに補気作用
(ニンジン、オウギ、ナマコ)など、様々な薬理作用を示すものが知られている。



サポニンを高濃度で含む植物は昔は石鹸代わりに洗濯などに用い(ムクロジ、
サイカチの果実など)、現在でも国によってはシャンプーなどに用いている。



魚毒性のあるもの(エゴノキの果皮など)は魚の捕獲に用いたというが、日本で
昔からこの用途に使われたと伝承されているエゴノキの果皮を使った実験で即効性
の魚毒性は案外低く、即効的な麻痺効果のあるサンショウと比べて毒流し漁には
それほど適していないとする実験報告もある。



またダイズ、茶種子、エンジュなどのサポニンが食品添加物(乳化剤)として
用いられている。